矢越クルーズ(矢越海岸アドベンチャーズ)の村田キャプテンから「今なら結構な確率でイルカを見れますよ♪」と、待望の情報をもらったのが数日前。
観光案内ネタの取材を兼ねて、これまで数回乗船したものの、運悪くイルカには一度も遭遇できていませんでした。
そこにこの朗報が飛び込んできたので、直ぐに行って来ました。(6月初旬乗船)
▼ 乗船日は、沖合が多少靄がかっているもの、かなりの快晴。グッドコンディションです。
ここは潮の流れがぶつかる難所であるため、航海の安全を祈願する信仰の対象となりました。かつて松前藩のお殿様がここを通過する際にも必ず一礼したそうです。
▼ 今でも大漁祈願祭が執り行われる際にはこの矢越岬までやって来ます。
左下から2番目の写真、桃色の装束を着た方に見覚えがあるような。
そうです。この凛々しい後ろ姿を見せてくれている村田キャプテンが「松前神楽」を奉納している姿なのです。
▼ 今回のクルーズが安全に済むことを祈って、村田キャプテンが松前神楽のお囃子を披露してくれました。
素晴らしいお手前でした。
ちなみに、松前神楽はかつて蝦夷地を治めた松前藩のエリアに広く伝わるお神楽の一種です。今でも道南エリアの各地から小樽,小平など日本海側にかけて受け継がれています。
その松前神楽は2018年3月、国の重要無形文化財に指定されました。
村田キャプテンのように幼少の頃から松前神楽に興味を持ち、技能を伝承しようと決意する若者が増えてくるといいですね。
▼ 矢越岬を後にして程なくすると野鳥「ミサゴ」の営巣地近くを通ります。
空飛ぶ漁師の異名を持ち、海面近くを泳ぐ魚を鋭い足爪で鷲掴みにするそうです。
岩壁が近すぎて、カメラのフレームに入らない程です(笑)
上陸して奥に向かって冒険したくなるような景色ですね。
かつてはこの辺りまで漁師などが立ち入っていましたが、今は完全な無人です。ヒグマや鹿を見かけることがあるそうですが。
海鳥の営巣地だそうです。
▼ ウミウを見かけてすぐ、いきなり小さな黒い洞穴が現れました。
ここが矢越クルーズのメインプログラムである「青の洞窟」の入り口です。
天気が良くても波が高いと中に入ることはできないほど小さな洞窟なので、矢越クルーズのような小さな船でしか入れないのだそうです。
あれ? 真っ暗で青くない?
ご安心ください。洞窟の暗さに目が慣れていないだけです。
▼ ここでちょっとしたイベント。村田キャプテンから渡された白い小石に願いをかけ、ここで海に投じるると願いが叶うそうですよ。
私ですか?
今日は天気も良くて海も青くて、何となくツイている気がしたので、願いを山程込めましたよ(笑)
シタン島です。
かつて、島の頂上に「紫檀(シタン)」の木があったと言い伝えが残っているそうです。
アオサギでしょうか?
人間の耳に見えますよね!
畳のように平らな岩が海の上に少しだけ姿を現しています。
また、畳の上には何かの動物のような岩も。
▼ 一通り見終わった所で村田キャプテンからちょっとしたプレゼントが。
数年前、函館出身の人気バンドGLAYのTERUさんが美味しいとツイートしたことで、いきなり大人気商品となったお菓子「ドン・デ・マカロニ」の小袋です。
実は、このお菓子は村田キャプテンが生産販売しているのです。当駅のショップでも定番商品になっていますよ。
▼ 後はまっすぐ帰るだけかと思いきや、村田キャプテンが双眼鏡で何かを探し始めました。
そう!
残った課題と言えば、まだ見ぬイルカです!
ピンぼけしてますね(笑)
何イルカでしょうか。白と黒の模様がありますね。
やはりピンぼけ(笑)
難しいですね~。
う~ん、微妙...
完璧に撮影するには、何度も乗船してイルカ出現のタイミングを体で覚えなきゃ(笑)
ちなみに、冒頭にあります通り、今の時期にイルカ発見の確率が高い理由は、イルカの餌となるイワシやホッケが泳いでいるから。
餌となる魚さえいるならば、夏でも発見できるそうですよ。例えばイカの季節とか。
▼ イルカを探してひとしきり騒いだ後、船は小谷石に向かって一直線に走ります。
神秘的な「青の洞窟」に入れた記念になりますね。
▼ 丁寧にガイド、かつイルカを見せようと一生懸命に探してくれた村田キャプテン、ありがとうございました。
▼ 乗船後は小谷石漁港の目の前にあるこちらのカフェで休憩するのがオススメです。
『海峡の茶処 爽』です。
気候の良い時は屋外で開放的にお茶できますよ。
▼ 今回は「天使のフレンチトースト」(アイストッピング追加)で甘~くゆったりと。
▼ しばらくすると聞き覚えのあるスピーカー音声が聞こえてきました。
矢越クルーズの次の便が出港して行きました。皆さんこれから楽しまれるのでしょうね。
ちなみに、対岸にうっすら見えるのは津軽半島です。天気が良い日はここから下北半島も見えます。
ここ矢越海岸に伝わる話に、奥州藤原家が滅亡した後に源義経が矢越を経由して蝦夷地へ渡った。というものがあります。
そんな伝説が生まれるのも納得の近さです。
話がそれましたが、今回イルカまで見れて十分に満喫させてもらった矢越クルーズは、当駅のある木古内駅前から車で約25分。
路線バス(函館バス・小谷石行き)もありますが1日3往復だけです。なので現実的には、当駅からレンタカーのご利用、または矢越クルーズの送迎サービスをご利用することになるでしょう。
その送迎や乗船のご予約方法(完全予約制です。)などについては、こちらのHPからどうぞ。